蒼山の上、雲は足元に
申加升の一日は、標高から始まる
そして私は一人で、彼の後を追って山に登った
2020年6月、大理
一人の選手の生活に、これほど深く入り込んだのは初めてのことだった
チームも、アシスタントもいない、たった二人と、一つの山だけ
早朝の風はまだ涼しさを帯びている
彼はすでに尾根を駆け出している
私はその後をついていき、彼の呼吸する姿を記録した
彼は山頂で立ち止まり
雲を見て、水を飲み、とても普通の言葉を口にする
あの瞬間は、どんなレースよりもリアルだった
ずっと後になってようやく分かった
あの山登りで撮ったのは、トレーニングだけではなかった
二度と戻ることのできない時間だった
「蒼山は覚えている、私たちも覚えている。」